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生地を使用したiPhoneケースの注意点

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2020.02.28
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生地を使用したiPhoneケースの注意点



執筆者:商品開発 JOSH



皆さんが今手に持っているiPhoneケースはどんなケースですか?
普段当たり前のように使っているiPhoneケースも、よく見ると本革だったり人工皮革(PUレザー)だったり、ポリカーボネートだったりと様々な素材が使われています。

そんな中でも今回は、革などの生地を使用したiPhoneケースを作るときに気をつけているいくつかのことをご紹介します。


1)どんな生地を使うか


ケースを作る前に、まずはどんな種類の生地を使うかを決めます。デザインを先に決め、それに合った生地を選ぶこともありますし、この生地を使ってどんなデザインにしようと検討する場合があります。
どちらにしてもどんな生地を選ぶかによってケース全体のイメージが変わってしまうのでとても重要な作業です。


2)生地を選ぶ場所

生地専門の卸売市場が色々な場所にありますが、その中でもなるべく規模が大きく、種類もたくさんある市場を選びます。
また、生地の在庫が切れてしまったり不良などで使えなくなってしまったりした場合に備えてできるだけ、代用品を探しておいたりするなど近隣の市場の情報も得るようにしています。


3)環境保護

ほとんどの生地は化学加工されていますが、その中でも私たちは生地を選ぶ際ROHSの環境保護の基準に適合したものを選んでいます。
もしROHS Testを行って、重金属の含有量が基準を超えているものがあれば、強い刺激臭が出てしまいます。


4)色の差がないか

事前に色見本をもらっていても長い時間が経ってしまうと、今の在庫品との間に色の差が生じてしまうことがあります。
この問題は生地の生産ロットによってどうしても発生してしまうことが多いため、必ず事前に確認するようにしています。


5)生地の選択

PU、スエード、本革などは、生地の厚みが均一になっているかどうかの確認が必要。適度に柔らかく、手触りが良いものを選びます。
生地の割れや変色・脱色・しわなどの現象があるはNGにしています。
PVCも生地の厚みが均一になっているかどうか確認が必要。柔らかさと透明性がどれぐらいかもチェックします。
ライクラ、デニムなどについては、生地が変色や脱色などしているものをNGとしています。


6)在庫がきちんとあるか

卸売業者は市場の生地利用状況、注文状況と原材料について、生地の在庫状況が異なります。
また、生地在庫が切れない場合、新しい品に生産するMOQと納期を知る必要と思います。


7)各テストを行う

生地を目で見てみるだけでは、実際の使用状況は確認できません。そのため、生地を使用の過程で発生する問題をいくつか考慮して、一般的に以下のテストを行います。


・High-Low Temperature Test(低高温テスト)
・Aging Test(老化テスト)
・High Temperature Thermal Pressing Test
(手帳ケースの中の粘着強度を確認する為の高温熱プレス試験を行う)
・Abrasion Test(強度確認の為の摩擦テスト)
・Color Fastness Test(色落ちしないかの堅牢性試験)
・Flexing Test(ヘリ返し試験)


ROHS試験機

ROHS試験機



高低温試験機

高低温試験機



摩擦試験機

摩擦試験機



老化試験機

老化試験機



拉力試験機

拉力試験機




今回、iPhoneケースを作るためのいくつかの注意点をご紹介しましたが他にもケースができるまでには色々注意することがあります。

これらをクリアして初めて製品としてお店に並ぶので、ぜひ店頭で商品を見かけたらこれらのことを思い出してみてください。

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